肥満が気になる方の 食生活のポイント
肥満症が気になる方の食事は、摂取エネルギーを抑えつつ、栄養バランスを意識した食事が必要となります。また、ゆっくりよくかんで食べる事や、間食や甘い飲み物のとりすぎに気をつけるなど、今までの食生活全体を見直し、悪い点は改善するよう心がけてみることも大切です。
食生活 2つのポイント
- 摂取エネルギーをコントロールしましょう
肥満を解消するには、摂取エネルギーを上手にコントロールし、消費エネルギーを増やして体脂肪の減量を目指します。最終目標は標準体重(標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22)ですが、極端に食事量を減らして減量するとリバウンドの原因にもなりますので、少しずつ確実な減量を目指して計画を立てます。
なお、医師から摂取エネルギーを指示されている人はきちんと守るようにしましょう。
そうでない人は、下記の食事摂取基準を参考にしてください。【エネルギーの食事摂取基準】
推定エネルギー必要量(kcal/日)年齢(歳) 男性 女性 身体活動レベル(※) 身体活動レベル(※) I II III I II III 18~29 2300 2650 3050 1650 1950 2200 30~49 2300 2650 3050 1750 2000 2300 50~69 2100 2450 2800 1650 1900 2200 70以上 1850 2200 2500 1500 1750 2000 ※身体活動レベルの目安
- I :軽い労作(デスクワークが主な人、主婦など)
- II :普通の労作(立ち仕事が多い職業)
- III :重い労作(力仕事が多い職業)
日本人の食事摂取基準(2015年版)
- 栄養バランスの良い食事を心がけましょう
日本には古くから「一汁二菜」あるいは 「一汁三菜」という食事の形式があります。これは、現代の食事に置き換えて考えてみると、主食(ごはん)と汁物、主菜(肉・魚・卵・大豆のおかず)、副菜(野菜のおかず)の組み合わせに当てはまります。
主食・主菜・副菜をそろえると、自然と栄養バランスが整ってきますので、メニューを選ぶ(考える)時は、「主食・主菜・副菜」がそろっているかチェックする習慣をつけましょう。
主食(ご飯、パン、麺類など)…1食1品
主食に多く含まれている炭水化物は、エネルギー補給のために欠かせない栄養素です。1食のご飯の目安量は、適正な摂取エネルギーが1日1600kcalなら150g、2000kcalなら200gです。主菜(肉、魚、卵、大豆、大豆製品のおかず)…1食1皿
主菜に多く含まれているたんぱく質は、私たちの体をつくるもとになります。私たちの体の約20%はたんぱく質でできており、筋肉や皮膚、爪や髪もたんぱく質でできているため、不足すると大変です。毎食主菜となるおかずを1皿とるようにしましょう。ただし、素材の分量を守り、調理法に気をつけて、理想摂取エネルギーを超えないように気をつけましょう。
副菜(野菜、きのこ、海藻のおかず)…1食2皿
副菜に多く含まれているビタミン、ミネラル、食物繊維は主にからだの調子をととのえる働きがあります。これらは比較的低カロリーなので、見た目のボリュームや食事の満足感をアップさせたいときにもぴったりです。また、トマトに含まれるリコピンや海藻に含まれるフコイダンなど、注目されている機能性成分などもありますので、色々な種類の食材を、積極的にとりましょう。
