おしっこがこんなふうに変化したら?
おしっこの色が変わった
おしっこの色は普通、淡黄色か黄褐色(茶色がかった黄色)です。胆汁に含まれる赤褐色の色素が混じっているためです。
おしっこの色がにごった
- ・ホウレン草、たけのこ、チョコレートなどをたくさん食べた
シュウ酸という成分を多く含むこれらの食品をたくさんとると、
おしっこの中にシュウ酸塩が増え、尿がにごる場合があります
(塩類尿)。
- ・膀胱炎・尿道炎・腎盂腎炎
これらの病気では、おしっこの中に細菌や白血球が混じり、尿がにごる場合があります。泌尿器科か内科にご相談ください。
おしっこの色が赤くなった
- ・お薬を服用している
ある種の便秘のお薬、抗生物質、糖尿病のお薬の中には、おしっこを赤くするものがあります。
血が混じっているため尿が赤っぽくなっている場合
- ・尿路結石(腹部などが痛むケースが多い)
- ・急性腎盂腎炎(高熱を伴う)
- ・膀胱炎(排尿するとき痛む)
症状がとくにないのに真っ赤なおしっこが一度でも出た場合は、腎臓、膀胱、尿管などのがんの可能性があります。 必ず泌尿器科を受診しましょう。
おしっこの色が濃くなった
- ・運動などでたくさん汗をかいた
- ・朝起きぬけのおしっこ
※お薬やビタミン剤が原因で、強い黄色になることもあります。
- ・肝臓病
- ・胆道の障害
これらの病気では、おしっこの中にビリルビンという色素や尿素が増え、おしっこの色が褐色になります。
おしっこの量が変わった
普通、おしっこの量は、1日あたり1~2リットルです。おしっこの量が3リットル以上(多尿)に増えた場合や、400~500ミリリットル以下(乏尿)に減った場合は注意が必要です。
おしっこの量が減った
- ・大量に汗をかいたあと
- ・下痢をしたあと
それほど心配する必要はありませんが、すぐに水分補給を行うようにしましょう。
- ・慢性腎炎(むくみや血尿がみられるとき)
- ・急性腎炎(のどの痛みや発熱などに続いて起こったとき)
内科を受診しましょう。
おしっこの量がとても増えた
- ・お茶やコーヒー、ビールなど利尿作用のある飲みものを
とったとき - ・利尿剤を服用したとき
※病気ではありませんが、老化に伴い夜間就寝中の尿量が増加することがあります。
- ・糖尿病(のどが渇く、体重が減少するなどの症状があるとき)
- ・尿崩症(脳下垂体からのホルモン分泌異常で起こります)
- ・腎臓病
おしっこの回数が変わった
排尿の回数は1日に5~6回で、夜間就寝中は尿意を催さないのが普通です。おしっこの量が変わらないのに、排尿が1日8回以上に増えた状態を頻尿(ひんにょう)といいます。
おしっこの回数が増えた
- ・水分をたくさんとったとき
- ・緊張したとき
- ・寒いとき
- ・尿道炎
- ・膀胱炎
- ・膀胱がん
排尿するときに痛む場合、頻尿や残尿感がある場合は、これらの病気の可能性があります。
- ・前立腺肥大症
おしっこが出にくかったり、残尿感があらわれたりするほか、夜間の排尿回数が増えます。これらの症状に思い当たったら、泌尿器科を受診しましょう。
おしっこのpHもチェック!
pH(ペーハー)は、酸性・アルカリ性を示す指標です。pH7.0が中性値で、それより値が大きければアルカリ性、小さければ酸性であることを示します。
健康な人の場合、食事や体調によって尿のpHはおおよそ5.5~7.5の範囲で変動します。尿のpHは、薬局で売られている専用の試験紙で簡単に測定できるので、ぜひ一度セルフチェックしてみましょう!
●おしっこのpHは市販の試験紙で簡単に調べられます。
※詳しくは医師、薬剤師にお問い合わせ下さい。
★おしっこが酸性になると・・・
pH6.0以下になった尿を「酸性尿」といいます。尿のpHが低くなるほど(酸性に傾くほど)尿路結石ができやすいので、特に尿路結石症にかかったことのある方は、再発予防のために尿pHセルフチェックを積極的に行いましょう。